賃貸住宅に住むためには、必ず契約を行う必要があります。この契約の際には契約書を交わすことになりますが、その際には用意しておかなければならないものなどもあります。事前に揃えておくことによってスムーズに進められるようになるため、知っておくと便利でしょう。

◆揃えておきたいもの

それではまず、契約の際に必要になることが多いため、事前に用意しておきたいものについて紹介します。まず必要となるものとして、運転免許証(運転免許証をお持ちで無い方は保険証、パスポートなど)など本人を確認できる書類が必要です。

次に必要となるのが、収入を証明するものです。サラリーマンなどの勤め方をしている方であれば給与明細などがこれにあたります。自営業やその他の方法で収益を得ている場合には源泉徴収や確定申告書の控えなどを収入証明の手段として利用することができるでしょう。取得していないという場合についても、勤め先の財務に申告をすれば交付を受けることができます。

多くの場合、賃貸物件に入居するためには審査が必要となります。これらの収入証明はそのために利用されるものであるため、必ず正しいものを用意するようにしましょう。

現金も用意の必要があります。敷金や礼金など、初期費用として必要となるお金があるため、これらを用意して置く必要があります。これらの費用は物件によって費用の違いがあるため、事前に確認をしておく必要があるでしょう。

そして最後に、銀行口座も準備しておくと良いでしょう。最近では家賃を銀行引き落としで支払うケースが多いため、銀行印も合わせて準備しておくと契約をスムーズに進めることができます。

◆初期費用はどのくらい?

それでは次に、前述した「初期費用」についてより具体的に紹介します。大体、どのくらいの費用が初期費用として必要になるのでしょうか。この場合、一つの基準となるのが1月分の家賃です。

すべての物件において同じではありませんが、敷金や礼金、その他のお金は家賃の何ヶ月分、という単位で計算されるようになっています。そのため、家賃が高い物件であれば、その分それぞれの費用も大きくなるのが普通です。

◆初期費用の種類

それでは、実際に必要となる初期費用の種類と、それぞれどの程度の金額になるのかについて紹介します。

最初に紹介するのは敷金です。これは支払うお金というよりは、預けておくお金という方が正しいでしょう。入居時に大家に預け、退去時に返してもらうことができるお金です。ただし、返してもらうことができるのは部屋をきれいな状態で使い、原状回復の必要が無い場合のみとなります。

次に紹介するのは礼金です。こちらは名前の通り大家に対するお礼のお金です。元々賃貸住宅は住宅不足の際に利用されることが多かったものであったためその名残として残っているお金となります。

そのため、最近では設定していない住居も多くなっています。ないことによって利用者に不利益が発生することはありません。

次に紹介するのは仲介手数料です。これは弊社に対して支払うお金となっており、金額は家賃額に対して割合で上限額が定められています。

さらに、管理費も必要となります。この管理費というのは住宅の維持管理をするために必要となる費用となります。毎月請求の形となっている場合が多いですが、入居の際には最初の1ヶ月分が事前支払いとなることが多いため、これも初期費用として考えておく必要があるでしょう。

そして、火災保険料も必要となります。火災保険に加入しておかないと、万が一賃貸住宅で火災などを起こしてしまった場合に大きな負債を抱えることになってしまいます。 また、自分が出火元ではなく、他の人からのもらい火で被害が出た場合でも、失火責任法の規定によって賠償請求を行うことができません。保険があると自分にとっても有利になります。

これらの費用を換算すると、多くの場合敷金が2ヶ月分、礼金が2ヶ月分、手数料が1ヶ月分、前家賃等が1ヶ月分で合計6ヶ月分ほどの費用が初期費用となる場合が多いようです。この金額と照らし合せて、初期費用が通常よりも高いのか安いのかを判断するようにすると良いでしょう。

敷金などは安いことがよいこととは一概に言いにくいため、それぞれの内容を見て費用を確認する必要があるため、知識が必要になります。