1帖は何㎡でしょうか?国内の建築に昔から使われてきた尺貫法や畳を基準にした表示は、今でも使われています。お部屋探しで必ず目にする物件の広さを示す単位について、知っているようで曖昧な「大きさ」の違いを説明します。

◆よく使用される単位とは?

江戸時代では、長さの単位を「尺」、質量の単位を「貫」とした尺貫法(しゃっかんほう)を使っていました。明治時代に国際的な単位の統一を目的にメートル条約に加盟し、長さの単位にメートル「m」、質量の単位にキログラム「kg」とした単位が普及しました。

そして、1951年の計量法によって、尺貫法は取引や証明への使用が禁止されましたが、いくつかの単位は今も作業や口頭での説明で使われ続けています。

主な尺貫法の単位

  • 一寸 約3cm
  • 一尺 約30cm
  • 半間 約91cm(畳の短い方の長さ)
  • 一間 約182cm(畳の長い方の長さ)
  • 一坪 一間四方 3.3㎡(畳2枚分の広さ)
  • 一㎡ 1m四方 約0.325坪

不動産取引でよく目にする単位は「平米㎡、畳、帖、坪」などが一般的です。

まずルールとしましては、「1帖(1畳)じょう」=「1.62m²(へいべい)以上」と、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」で定義されています。

※地域によって標準的な畳のサイズが異なります
※「1帖=1.65㎡」または「1帖=1.62㎡」で計算することが多い

「平米数」を「1.62m²」で割れば、帖数が求められます。

◆帖と畳の違いは?

間取り図をよく見てみると物件によって「帖」と「畳」で表記されている場合があります。どちらも部屋の広さを示し、大きさも変わりはありません。日本は昔、ほとんどが和室であったため、部屋の広さを分かりやすく畳の枚数で「何畳」と表していました。現在では、洋室(フローリング)がメインの物件も多く、和室と区別するために、和室には「畳」、洋室やリビングなどは「帖」を使うように変化してきたようです。

実際に、図面上では畳が6枚敷いてあるため「6畳」という表記でもあり、㎡数から算出して「5.4帖」などと表記されている場合もあるのです。ですので、しっかりと理解していないと少々混乱してしまいます。

◆壁の厚さによっても「広さ」が変わる

数値上では同じ広さの物件であっても、壁の厚さによって若干変わる場合もあります。それは、不動産広告で記載される専有面積は壁芯面積(壁の中心から測った面積)で測定されているためです。

◆やはり最後は数値のみならず自分の目で確認

お部屋探しでよく目にする単位について説明させていただきました。先述の壁の厚さなどもありますので、数値では理解していたつもりでも実際には思っていたより「広い」「狭い」などといったことが多いにあり得るのです。

感覚的な広さは柱の数や壁の色、光の具合など様々な要素で異なってきます。様々な物件情報を数値で比べた後は、やはり実際に内覧することが大切です。