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中古住宅をリフォームできない条件は?戸建ての修繕可能箇所を知ろう
「中古住宅を購入して、自分の理想的な物件にリフォームしよう!」と考える方も少なくありません。できるなら細かい箇所までリフォームしたいものの、実は建築基準法や条例によって、中古住宅のリフォームができない条件があるのをご存知でしょうか?
この記事では、中古住宅のリフォームを考えている方へ向けて、リフォームができない条件や箇所をご紹介します。
◆すべての中古住宅がリフォームできるわけじゃない
石垣島では分譲マンションの数が少ないため、中古の戸建て物件を例にあげます。戸建て物件はマンションに比べると専有部分がほとんどのため、戸建てなら自由度の高いリフォームができると考える方も多いでしょう。
しかし、すべての中古戸建物件が自由自在にリフォームできる訳ではありません。
◆リフォームできない条件とは?細かい規定をチェックしよう
中古住宅に限らず、どの住宅にも「建築面積の上限」があります。具体的には、敷地ごとに定められている「建ぺい率」や「容積率」の制限です。
建ぺい率とは、建物を真上から見たときに「土地面積の何割を建物が有しているか」という指標です。建ぺい率の制限はお住まいの地域によって異なり、一部条件を除き最大で土地の80%まで建物を広げてよいとされています。
つまり、「中古物件を増改築でリフォームしよう」と考えたとき、すでに建ぺい率の制限間近だった場合は、敷地内に新しい建物を建築することが難しいのです。
建ぺい率を避け、縦に伸ばそうと2階や3階の増築を考える方もいらっしゃいますが、「建物の最大床面積がどの程度か」を表す容積率に違反する恐れがあります。端的に言えば、容積率は「その土地に対して何階まで建てられるか」という指標です。
中古住宅の増改築リフォームを希望する場合は、物件を購入する前に建ぺい率や容積率のチェックをしておくことが重要です。増改築のリフォームを行う前に、一度市役所等で確認することをおすすめします。
◆中古住宅の設備はリフォームできる?細かい箇所の違い
中古住宅のリフォームは、建築基準法をはじめさまざまな条件で増改築などの制限が掛けられています。とはいえ、戸建ての中古住宅なら設備面のリフォームをある程度行うことが可能です。
中古住宅の設備をリフォームする際の自由度についてご紹介します。
水回りのリフォーム
キッチンやトイレ、お風呂などさまざまな水回りの増設や移動を考える人も多いでしょう。戸建ての中古物件であれば、基本的に制約はほとんどなく自由にリフォームできます。
設備自体を真新しいものに作り直したり、間取りを変えて設置位置を自由に変更したり、水回りのリフォームは比較的条件が優しくなっています。また、キッチンをガスコンロからIHへ変更することも、戸建てなら特に制約はありません。
しかし、IHを利用するには分電盤の対応ボルト数を気にする必要があり、古い物件では対応外の可能性もあります。設備を入れ替える場合は工事など別途追加費用が発生するため、電気メーターなどで分電盤の対応ボルト数を確認しておきましょう。
電気設備周りのリフォーム
スマートフォンの充電器をはじめ、近年ではIT家電が増えたことでコンセントの必要数も増加傾向です。古い中古住宅ではコンセント数が足らず、「家電類を満足に使えない」といった不満を抱えてしまうケースも。
基本的に、コンセントなどの電気設備は簡単に増設することが可能です。移動も比較的容易なため、中古物件の内見でコンセントが物足りないと感じても、リフォームで利便性を改善できます。
ただし、「電気工事士」の有資格者以外は決して工事してはならない、という決まりのため、DIYなどによる電気設備周りのリフォームはお控えください。
間取りのリフォーム
中古物件のリフォームでは間取りも変更できます。ただし、物件の建築構造によっては、建物を支えるうえで重要な柱や梁が存在するため、間取りの変更が不可能な場合もあります。
間取りを変更したい部分が建物の強度に影響を及ぼすか、建築家などの意見を事前に聞くことが重要です。
窓などの移動も建物の構造が影響するため、仕切り以外の間取り変更は基本的に専門家の指示を仰いでリフォームすることを心がけましょう。
先述した説明とかぶってしまう面もありますが、建ぺい率や容積率の影響から自由な増改築は難しくなっています。そのため、”間取りを増やす”といった増設リフォームは建築基準法などの制約に触れていないか詳細を確認することが重要です。
◆中古住宅は最初から期待値の高い物件を選ぶことがおすすめ
戸建ての中古住宅を大規模なリフォーム前提で購入すると、「制限で思ったよりも改築ができなかった」と残念な思いをするケースがあります。そのようなトラブルを避けるため、小規模なリフォームで済む中古住宅を購入するのもおすすめです。
水回りの劣化やコンセント数の不足など設備面のリフォームなら増改築よりも依頼しやすいため、「はじめからある程度住める物件を購入する」のも選択肢の1つだと言えるでしょう。
大規模なリフォームができる条件が揃うことはとてもめずらしいです。もしリフォーム前提で中古一戸建ての購入を考えている場合は、小規模なリフォームでも快適に過ごせそうな物件選びをおすすめします。中古一戸建をお探しの際は、是非、住宅情報センター石垣島店スタッフまでお気軽にお声がけください。