中古住宅を相場よりも高く売却するため、さまざまな工夫を模索する方は少なくありません。中古物件の相場は実物の状況によって大きく変動し、築年数が経過するほど建物の価値は大きく下落します。

そのため、古い中古住宅ほど相場が安くなり、売却価格も低くなりがちです。

この記事では、中古住宅の相場がどのように決まるのか、売却価格を相場よりも高めるポイントについてご紹介します。

中古住宅の売却相場は販売手法で変わる

中古住宅の売却価格は、相場によって変動します。その相場に加えて、売却に掛かるまでの手数料を含めると総合的な売却価格が異なる点に注意が必要です。

具体的には、中古住宅を「仲介」と「買取」のどちらのルートで売却するのかによって、物件相場だけでなく手数料の相場も変動します。

「仲介」によって中古住宅を売却する

中古住宅の売却の際、住宅情報センターを含む不動産会社へ「仲介」を依頼した場合、ほかの買い主との取引を仲介してもらうことができます。あくまで仲介ですので、買い主が現れるまで中古住宅の売却手続きは一切進みません。

そのため、「買取」の手法に比べると不動産売却の「仲介」は取引の終了まで時間が掛かるケースが多いです。また、不動産会社はあくまで仲介として存在しており、売却に関連する個人間のやりとりが多くなります。

言い換えれば、不動産会社の再販管理費用などが不要となるため、「仲介」は「買取」よりも売り主が売却で得られる総額を高くすることができます。

「買取」によって中古住宅を売却する

中古住宅の売却で「買取」を不動産会社へ依頼した場合、直接不動産会社と取引ができます。即刻買取手続きが進むほか、不動産会社のプロから見て中古住宅の相場を診断してもらえるため、売却額も適正な価格に近づきます。

また、不動産の買取~売却までのノウハウを培っているため、各手続きをスピーディーに進められる点がメリットです。

一方で、中古物件の売却額を相場よりも高くするために、いくつかの管理コストが必要になります。再販管理費用やリフォーム費用など、追加で費用がかかるため、最終的に売り主が手にするのはその管理コストを差し引いた売却額です。

結果として、「買取」は「仲介」に比べると売り主が売却で得られる総額が低くなります。

中古住宅の売却額相場を決める基準

中古住宅の売却額を決める相場基準は、いくつかの鑑定評価方法によって定められています。中でも、多くの不動産会社で採用されている「取引事例比較法」は、中古住宅の売却額相場を決める代表的な基準の1つです。

取引事例比較法とは

取引事例比較法とは、同様スペックの中古住宅がどのような売却額で取引されたのか、過去の事例をもとに相場を決める基準です。たとえば、坪数や築年数など物件としての評価のほか、「市内からすこし遠いのでマイナス1ポイント」「周辺施設に恵まれているためプラス2ポイント」といった具合に土地としての価値も加味してポイントを選定します。

最終的に定められたポイントをもとに、同様の中古住宅が売却されたときの相場と比較して、実際の売却額を決める手法です。

中古住宅の売却相場を引き上げるポイント

ほかの物件とスペックを比べて相対的な相場を出すだけでなく、物件そのものが持つ魅力によって中古住宅の具体的な売却額が大きく変動します。たとえば、築年数が長ければ長いほど中古住宅の売却額は低くなりがちです。

また、間取りの使い勝手がよくなかったり、窓など採光できる箇所が少なかったりと、中古物件の売却額は相場だけでなく総合的なスペックを見て判断されます。

そのため、たとえば築年数が長かったとしても、最近リノベーションやリフォームによって建材の劣化具合などが改善されていれば売却相場は高くなります。近年、石垣島における中古住宅の売れ筋は2,000万円~2,500万円前後です。

中古住宅の売却額を相場より高くするための3つのポイント

「できれば相場よりも高く中古住宅を売却したい」と考える方も多いでしょう。実際のところ、中古住宅の売却額は物件としての魅力に大きく左右されるため、アピールポイントを増やすことで相場よりも高く売却しやすくなります。

中古住宅の売却額を相場よりも高くするための工夫についてご紹介します。

ホームステージングで注目を集める

ホームステージングとは、端的にいえばまるでモデルハウスのように小物や家具などを使って中古住宅を飾ることです。さまざまなホームページにサンプル画像として載せるとき、ホームステージングによって室内の雰囲気をキレイに保てば、ユーザーの注目を集めやすくなります。

また、買い手が実際に住むときのイメージを持ちやすくなることで、相場よりも高い売却額の中古住宅でも希望者がつくケースもあります。

外観を整えて買い手を引き込む

中古住宅の内装がどれだけキレイでも、外観で古い印象を与えると購入を足踏みしてしまう方もいます。中古住宅の売却額を相場よりも高くするために、まずは外壁やお庭周りをはじめとした清掃もポイントです。

中古住宅の外観をキレイにすることで、買い手は内部にまで興味を持っていただく場合が多いです。

売却に役立つ情報を詰め込む

ひとことで中古物件といっても、まったく同じ物件はほとんどありません。間取りや設備、立地条件などをもとにそれぞれの売却額が設定されます。そのため、どのようなことでも売却に役立つ情報があれば詰め込むと相場よりも高い価格で中古住宅を売却しやすくなります。

たとえば、「窓から海が遠くに見える」「近年外壁を塗り替えた」「水まわり設備が1年前のもので新しい」「家から徒歩5分県内に新しいお店が建設予定」などです。自身が買い手だと想定すると、どのような情報があれば物件が魅力的に見えるか、売却に役立つ情報を伝えると中古住宅の買取相場よりも高い値段で販売しやすくなります。

まとめ

中古住宅の売却相場は、その物件が持つ魅力そのものによって左右されます。リフォームやリノベーションをはじめ、周辺施設に新しいお店が出来るなどでも物件の価格が若干変動するケースもあるため、役立つ情報はできるかぎり買い手側に伝えるようにしましょう。

そのうえで、「買取」「仲介」といった販売ルートによっても最終的に得られる売却の利益が異なります。売却で得られるお金を少しでも高く残したい場合は、不動産会社の「仲介」ルートを利用することをおすすめします。

いずれにしろ、注目を集められる中古物件として、なんらかの魅力を伝えることができれば相場よりも高い価格で売却できることは間違いありません。価格相場は常に変動するため、私たち専門家の意見を交えつつ工夫をこなすことがベストです。中古物件の売却・購入のご相談は是非とも住宅情報センター石垣店までお問合せください。